巻き爪(bsブレイス)患者様 改善症例報告
1) 患者情報
- 年齢・性別: 20代女性
- 主訴: 両足親指の痛み(特に歩行時痛)
- 現病歴: 数ヶ月前から爪の縁が皮膚を圧迫して痛む。日常の歩行・靴下圧迫で痛みが増強。炎症や膿の貯留は認められず、手術適応には至らない非外科的治療を希望。
- 既往歴・アレルギー: 特記事項なし。全身的な疾患なし。
2) 初検時の評価
- 問診:
- 症状: 両足の第一趾の巻き爪による痛み、歩行時痛が強い。安静時には痛みが軽減。
- 日常生活の影響: 靴を履くと痛み、長時間の立位・歩行で悪化。通勤・学校活動に制限あり。
- 臨床所見:
- 視検: 両足第一趾の爪縁が皮膚をくい込み、周囲の皮膚に軽度の腫脹と炎症が認められる。爪の外反・内反は中等度。爪周囲の炎症は軽度〜中等度。
- 痛みの評価: 歩行時痛をVASスケールで7/10程度。
- その他: 湿疹・感染の所見はなし、爪の表面は比較的整っているが、縁の角が皮膚に接触している状態。
- 観察結果: 両足第一趾の巻き爪(Confining ingrown toenail)による歩行時痛
3) 施術方針と選択理由
- 非外科的治療を第一選択として bsブレイスを用いた矯正療法を実施。理由は以下のとおり。
- 非侵襲・再発予防の観点から安全性が高く、痛みの軽減と機能回復を同時に狙える。
- 線状の力で爪の形状を徐々に整え、周囲組織への圧迫を減少させる効果が期待できる。
- 長時間の検討期間が必要だが、手術を回避できる可能性がある。
- 同時併用としての基本的ケア
- 清拭・乾燥、皮膚保護、適切な靴選択、指先の適切な爪切り(エッジを丸く整える程度)など。
- 炎症が強い場合は局所ケアと疼痛管理についても指導。
4) 施術内容(bsブレイスの適用と経過の要点)
- 初回処置日(第0週)
- bsブレイスを両親指の爪板に装着。装着方法は専門者が指導・実施。爪の縁を持ち上げ、外側の圧迫を軽減する方向で固定。
- 皮膚の清潔・乾燥を保つためのケア指導、粘着部の摩擦を避けるための靴下・シューズの選択、日常生活での注意点を説明。
- 1〜2週の観察期間を設定。痛みの変化と装着部位の状態を再評価。
- 第1〜第2週
- 痛みは徐々に軽減。VASは5〜3/10へ減少傾向。爪縁の皮膚への圧迫感が減少し、歩行時の痛みの訴えが減少。
- 皮膚の炎症は落ち着き、装着部位の違和感が少なくなる。
- 第4週
- 痛みはほぼゼロ〜2/10程度。日常生活・靴の使用に支障なし。
- bsブレイスの持続装着を継続。爪の縁の曲がり具合が徐々に改善している感触を患者自身が自覚。
- 第8週
- 痛みゼロ、歩行時の痛みは完全解消。日常生活動作・スポーツ活動にも制限なし。
- 爪の形状は顕著ではないが、縁の圧迫が減少したことで再発リスクが低下していると判断。
- 第12週〜第24週(治療の総括期間)
- 爪の矯正効果が維持され、周囲組織の炎症は再燃なし。 bsブレイスの再調整または取り外しを検討する段階。患者は自己管理の習熟を確認。
- 施術終了の判断
- 両足の第一趾における痛みが完全解消し、歩行時痛が再現しなくなった状態を「施術終了」とする。爪の形状の再発予防として、定期的なネイルケアと適切な靴の維持を継続。
5) 施術結果(主な指標とアウトカム)
- 痛みの変化: 初診時7/10 → 以後4週で3/10以下、8〜12週には1/10程度、痛みなしの日が多くなる。
- 機能回復: 靴を履いた日常生活、通勤・学校生活ともに痛みなしで遂行可能。
- 疾患の進行/再発: 6ヶ月時点で再発兆候は認められず、bsブレイスの矯正効果は維持。
- 安全性: 皮膚刺激・アレルギー反応は認められず、局所的な炎症の再燃もなし。
6) 考察(この症例のポイントと臨床的示唆)
- bsブレイスの利点
- 非侵襲的で痛みの軽減と機能回復を同時に狙える点。手術を回避できる可能性が高い。
- 矯正力は徐々に働くため、患者の適応・使用継続状況を観察しながら進められる。
- 施術成功に寄与した要因
- 初診時の炎症が軽度〜中等度であったこと、両足とも同様の経過が見込める 。
- 患者の協力度が高く、日常の靴選択・爪ケア・粘着部の摩擦を最小化する生活指導を守れた点。
- 定期的な評価と適切な期間の継続使用が矯正効果の維持に寄与。
- 注意点・限界
- すべての巻き爪がbsブレイスのみで完結するわけではない。嚢胞化・爪床の深い炎症・再発のリスクが高いケースでは追加治療を検討。
- 装着時の皮膚刺激、粘着材アレルギー、装着の不適合による効果不良の可能性があるため、経過観察が必須。
- 長期再発予防には継続的な日常ケアと再発早期対応が重要。
7) 総括
- この事例は、20代女性が両足の第一趾の巻き爪により歩行時痛を訴え、bsブレイスによる非侵襲的矯正治療で痛みの完全軽快と機能回復を得たケースの1例です。治療開始から約3ヶ月程度で日常生活に支障がなくなり、6ヶ月時点でも再発の徴候は認められませんでした。
- 臨床的な教訓として、 bsブレイスは非手術的選択肢として有効であり、早期に適用することで痛みの軽減と生活の質の向上を早く実感できる可能性があります。ただし、個々の病態に応じて適用の可否・期間・追加治療の有無を判断する必要があります。
8) ケアのポイント(臨床現場での実務的要点)
- 適用前後の清潔・乾燥管理、粘着剤アレルギーの有無の確認。
- 初回は専門者が適切な位置決めと貼付を実施。再貼付・再調整は定期的に行う。
- 装着時の痛み・皮膚刺激があれば早期に評価・対応。
- 日常生活指導:適切な靴選択、長時間の立位・歩行を避ける工夫、爪の適切なケア(縁を尖らせず、角を丸く整える程度)を継続。
- フォローアップ計画:通常4〜8週ごとに評価を設け、効果・副作用・再発の有無を確認。
※巻き爪矯正施術について詳細なHPがありますので、そちらをご参考下さい。 巻き爪矯正HPを確認する。電話:0800-200-3830※爪切りのみの施術も大丈夫です。※13歳~96歳までの方が来院されています。 男性2割、女性8割の患者様になっています。※電話からの問い合わせのみでも大丈夫です。